「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」の意味!
「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」とは、
「月は昔のままの月ではないのか。春は昔のままの春ではないのか。わが身だけはもとの身のままなのに。」
という意味です。女が去ってしまった悲しさを男が詠んでいます。
このようになります。
次にどうしてこういう現代語訳になるのか、単語ごとに詳しく見ていきましょう。
「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」の品詞!
「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」の文章を品詞ごとに分けると、次のようになります。
月/や/あら/ぬ/春/や/昔/の/春/なら/ぬ/わ/が/身/ひとつ/は/もと/の/身/に/して/
それぞれの言葉の意味は以下の通りです。
用語 | 活用形と品詞 |
月 | 名詞 |
や | 係助詞 |
あら | ラ行変格活用・動詞「あり」未然形 |
ぬ | 打消・助動詞「ず」連体形 |
春 | 名詞 |
や | 係助詞 |
昔 | 名詞 |
の | 格助詞 |
春 | 名詞 |
なら | 断定・助動詞「なり」未然形 |
ぬ | 打消・助動詞「ず」連体形 |
わ | 代名詞 |
が | 格助詞 |
身 | 名詞 |
ひとつ | 名詞 |
は | 係助詞 |
もと | 名詞 |
の | 格助詞 |
身 | 名詞 |
に | 断定・助動詞「なり」連用形 |
して | 接続助詞 |
なので、
月/や/あら/ぬ/春/や/昔/の/春/なら/ぬ/わ/が/身/ひとつ/は/もと/の/身/に/して/
(月/は/ないのか(あら/ぬ)/春/も/昔/の/春/でないのか(なら/ぬ)/わ/が/身/ひとつ/は/もと/の/身/なのに(に/して))
となり、「月は昔のままの月ではないのか。春は昔のままの春ではないのか。わが身だけはもとの身のままなのに。」という意味になります。
ちなみに『月やあらぬ』の全文現代語訳&品詞分解はこちらのページから見れます。
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『伊勢物語』「月やあらぬ」用言と助動詞の品詞と活用形&現代語訳まとめ!
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以上、「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」の意味と品詞分解でした!